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うま味成分の相乗効果

うま味成分の相乗的な効果

うま味物質は単独で使うよりも、アミノ酸であるグルタミン酸と核酸系うま味物質(イノシン酸やグアニル酸)を組み合わせることで、うま味が飛躍的に強くなることが知られています。このような「うま味相乗効果」は経験的に料理に応用されてきました。 例えば日本料理のだしはグルタミン酸を多く含む昆布と、イノシン酸が多いかつお節。西洋料理のフォンは玉ねぎ(グルタミン酸)などの野菜類と牛スネ肉(イノシン酸)が使われます。日常の食卓にも、このうま味相乗効果を利用したいです。

おいしいを化学的に分析

昆布だしと一番だしのうま味成分を比べてみると、一番だしのうま味成分は、昆布だしの約2倍含まれています。ところが、実際に2つのだしを味わってみると一番だしの方が昆布だしよりも倍どころではなく、グーンと何倍も強くうま味を感じます。これが「うま味」の相乗効果と言われているものです。アミノ酸系のうま味と核酸系のうま味は、足し算ではなく掛け算のように味を強めあいます。また、この相乗効果は、グルタミン酸とイノシン酸の濃さが等しい時が一番効果を発揮するという研究結果もあります。





※一番出汁とは
一番だしは、昆布だしをベースにし、さらにかつお節を加えて作ります。昆布だしが煮立ったところにかつお節を加え、火を止めます。かつお節は煮立たせず、さっと手早く濾します。昆布からのうま味(グル,lタミン酸とアスパラギン酸)に加え、かつお節由来のうま味(グルタミン酸と核酸系のうま味成分のイノシン酸)が加わります。かつお節の香りと風味が加わり、うま味が強く味がしっかりとしています。料亭などではかつお節のかわりにまぐろ節を使うところもあります。
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