食育とは
食育とは、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てあります。国民一人一人が、生涯を通じた健全な食生活の実現、食文化の継承、健康の確保等が図れるよう、自らの食について考える習慣や食に関する様々な知識と食を選択する判断力を楽しく身に付けるための学習等の取組みを指す。2005年に成立した食育基本法においては、生きるための基本的な知識であり、知識の教育、道徳教育、体育教育の基礎となるべきもの、と位置づけられている。単なる料理教育ではなく、食に対する心構えや栄養学、伝統的な食文化、食ができるまでの第一次産業についての総合的な教育のことである。この言葉を造語した石塚左玄は、食品の与える影響に関する独自の説によって、子どもに食べさせる食品の影響によって子どもの心身を養うという意味で用いています。
食の環境も大きく変わった戦後
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日本の食文化は、ごはんを中心として、魚や野菜、大豆から作る豆腐や納豆などの副食の中心とするものでした。 第二次大戦後、経済成長を含む我が国の社会情勢の変化を背景にお肉を中心とした動物性タンパク質や油脂などの摂取が増加し、昭和50年ごろには、カロリー摂取量がほぼ満足すべき基準に達しており、たんぱく質、脂肪、炭水化物のエネルギー比率のバランスがとれているなど、いわゆる「日本型食生活」ともいうべき理想的な食生活を達成していました。
しかしながら、その後も脂質の消費が引き続き増加したことに加え、米の消費が減少し続けたことにより、脂質のとりすぎと炭水化物の摂取量の減少が顕著になっているほか、不規則な食事の形態に代表されるような食生活の乱れが生じてきています。
このような偏った食生活もあり、肥満や糖尿病等が若い世代の人たちに及ぶようになり、心臓病、脳卒中、がんといった従来の「成人病」を「生活習慣病」と言い替えるようになる事態となりました。健康のまま寿命を延ばすためにも、また、今後ますます増大すると見込まれる医療費を抑制することにもつながるため、食生活の改善が重要となっています。 |
パン食と欧米型食事スタイル
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戦後から高度成長期にかけて、私たちが摂取する栄養素は改善されただけではなく、カロリー脂質、塩分などは過剰摂取と言われております。その背景としては、ごはん中心の食事からパン食への移り変わりの影響が大きいと思われます。パン食は、戦後食料難の時に連合軍が自国の小麦やミルクを支給した事からはじまり、日本人の食生活にパン食が根付き始めたと言われています。特に朝食にパンを食べる方が多いかと思います。パン食は、ご飯食に比べ準備する時間が短時間であり、成長期お子さんなどのいる家庭では間食として食べたり気軽さがメリットであります。しかし、パン自体にも脂質が多く含まれているだけではなく、パンに塗るバターやマーガリン、そして一緒に食べる副菜も油脂類が多い食材を使用する事が多く全体的に脂質が高めな食生活になる傾向があると言われます。 |
ジャンクフードの登場
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欧米型の食生活が、脂質異常賞(高脂血症)や高血圧など生活習慣病などの原因であると言われ続けており、日本型食文化が評価され直しております。欧米型の主食であるパンやパンと一緒に食べるハンバーガーやフライドチキンはジャンクフードと言われ、スナック感覚で気軽に食べられ、短時間に高カロリー、高脂質、高塩分な食事が健康を害すると言われております。最近、世界再大手のハンバーガーチェーンでありますマクドナルドが食育のHPをオープンしました。ジャンクフード=健康に悪いというイメージを少しでも取りたいという気持ちからではないかと思いますが、わたし個人はジャンクフードの全てを否定するのではなく食べる回数と食べ方に注意をすれば大きな問題はないかと思っております。 |
栄養的な面だけではなく食育の必要性
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戦後から高度成長期にかけて、日本人の栄養状態も大幅に改善され飽和状態となりつつあり日本食が見直されていますが、食事スタイルも大きく変わり古くからの食事スタイルに戻そうと私たち栄養士は提唱しています。現代社会は、共働き、子供の塾通い、核家族化などがすすみ食事を一人でする事が増えてきております。食事は、栄養を補給するだけではなく、家族とのコミュニケーションの場でもあり、家族団らんで過ごす事によるメリットは大きいと思います。 |
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